この記事で取り上げるトピック
分譲マンション向け電子投票システム「e投票」と、大京アステージ・穴吹コミュニティのマンション居住者向けサービス「POCKET HOME」のオンライン総会・WEB会議機能を取り上げます。「e投票」は、出欠連絡、委任、議決権行使、総会受付、当日投票などに対応する分譲マンション専用投票システムとして紹介されています。
参照先URL
https://www.e-tohyo.com/series/apartment/
https://www.pockethome.jp/online/
https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/230308_ORIXGJ.html
総会前の作業は、意外と重い
総会の前になると、理事会や管理会社の作業は一気に増えます。
- 出欠票を集める。
- 委任状を確認する。
- 議決権行使書を集計する。
- 未提出者に声をかける。
- 当日の出席者を確認する。
- 議案ごとに賛否を数える。
大規模マンションほど、この作業は重くなります。
こうした負担を軽くする方法として、分譲マンション向けの電子投票サービスやオンライン総会支援サービスが登場しています。
電子投票サービスで何ができるのか
「e投票」は、紙と電子を組み合わせた運用を前提に、総会準備から運営までの作業を効率化するサービスとして紹介されています。出欠連絡、委任、議決権行使、総会受付、当日投票などに対応し、二重投票の排除、持分比率対応、複数戸所有者対応、特別決議可決条件への対応なども説明されています。
また、「POCKET HOME」のマンションWEB会議では、出席・欠席の回答、WEB会議参加、現地参加、議決権行使、代理人指定などの手順が案内されています。
ここで理事会が考えたいのは、電子投票が新しいかどうかではありません。
本質は、紙の集計に理事会の時間を使い続けるべきかという点です。
全面電子化ではなく、紙との併用から考える
電子投票を入れれば、すぐに全部が楽になるわけではありません。
マンションには、スマートフォンやパソコンが得意な人もいれば、紙の方が安心な人もいます。
高齢の区分所有者、外部所有者、法人所有者など、使い方の違いもあります。
だから、いきなり全面電子化するよりも、最初は紙と電子の併用が現実的です。
導入を検討するなら、理事会では次の点を確認したいところです。
管理規約や細則上、電子的な議決権行使を想定しているか。
紙で提出した人と電子で提出した人を、二重に数えない仕組みがあるか。
議決権割合や複数戸所有者に対応できるか。
本人確認をどのように行うか。
使えない人への紙対応を残せるか。
集計結果を理事会や監事が確認しやすいか。
デジタル化の目的は、理事会を軽くすること
電子投票やオンライン総会は、理事会を楽にする可能性があります。
特に、外部所有者が多いマンション、大規模マンション、議案数が多いマンションでは、効果を感じやすいかもしれません。
ただし、導入目的を間違えないことが大切です。
目的は、デジタル化そのものではありません。
住民の意思表示をしやすくし、理事会と管理会社の集計作業を減らすことです。
紙の出欠票や委任状が悪いわけではありません。
ただ、毎年同じように集計で苦労しているなら、別の方法を知っておく価値はあります。
「あしたの理事会」としては、電子投票を万能の仕組みとしてではなく、総会運営を少し軽くするための選択肢として見ておきたいところです。
理事会の仕事を軽くするには、会議の回数を減らすだけでは足りません。
総会の前後に発生する、細かな事務作業を減らすことも大切です。
