2026年4月施行の区分所有法改正。理事会がまず確認したいこと

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この記事で取り上げるトピック
2025年5月に成立・公布された、老朽化マンション等の管理・再生を円滑にするための区分所有法等の改正を取り上げます。あわせて、国土交通省が公表している令和7年マンション標準管理規約改正資料も参照します。法務省は、この改正について、区分所有建物の高経年化と居住者の高齢化、いわゆる「2つの老い」を背景にしたものと説明しています。区分所有法・被災区分所有法の改正部分は、2026年4月1日から施行されています。

参照先URL
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00375.html
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html

法改正は、理事会に関係あるのか

マンション管理に関わる大きな制度変更が始まりました。

区分所有法の改正と聞くと、法律の専門家だけが気にすればよい話に感じるかもしれません。
しかし、今回の改正は、理事会にも無関係ではありません。

特に意識したいのは、総会での決め方や、管理規約の見直しに関係してくるという点です。

国土交通省は、令和7年改正の内容や、各マンションにおける管理規約改正の必要性を分かりやすく伝えるためのパンフレットや説明資料を公表しています。管理組合内で管理規約改正を検討・説明する際に活用する資料として案内されています。

つまり、今回の改正は「国の法律が変わりました」で終わる話ではありません。
自分たちのマンションの管理規約が、これからの制度に合っているかを確認するきっかけになります。

まず確認したいのは管理規約

理事会が最初に行うべきことは、法律の細かな条文を読み込むことではありません。

まずは、管理会社やマンション管理士に、次のように確認することです。

今回の区分所有法改正で、うちの管理規約に見直しが必要な部分はありますか。

この一言から始めるだけで十分です。

確認したい点は、たとえば次のような項目です。

総会の定足数や決議要件が古いままになっていないか。
特別決議や共用部分変更の扱いが、現行制度とずれていないか。
所在不明の区分所有者がいる場合の対応を考えているか。
総会資料や議案書が、住民に分かりやすい内容になっているか。

高経年マンションでは、今後、大規模修繕、耐震化、バリアフリー化、建替え、敷地売却など、重い判断が必要になる場面が出てくるかもしれません。

そのとき、規約や総会運営の土台が古いままだと、話し合いの中身に入る前につまずいてしまいます。

理事が法律の専門家になる必要はない

今回の改正を受けて、理事が法律の専門家になる必要はありません。

大切なのは、制度が変わったことを知らないまま、古い管理規約で運営し続けないことです。

法改正は、理事の仕事を増やすもののように見えるかもしれません。
しかし、早めに確認しておけば、将来の理事会の迷いを減らすことにつながります。

「あしたの理事会」としては、今回の区分所有法改正を、難しい法律の話ではなく、決め方の土台を点検する合図として受け止めたいところです。

理事会の負担を軽くする第一歩は、すべてを自分たちで調べることではありません。
専門家に確認すべきことを、理事会が知っておくことです。